EV/EBITDA倍率とは② お知らせ
EV/EBITDA倍率とは②
EV/EBITDA倍率を使っての企業価値評価
EV/EBITDA倍率は、「買収価格として設定した金額が、対象事業の収益力の何倍であるか」を表します。
言い換えると、「投資した金額を事業の収益で回収するのに何年かかるか」の参考となります。
一般的にEV/EBITDA倍率は5~10倍程度が標準的と言われます。
おおまかに考えますと、EV/EBITDA倍率が5~10倍ということは、事業価値を現状の収益で回収するまでに5~10年かかることが予想されるという事になります。
ただし、この水準は業種による違いがありますし、会社の規模によっても異なります。そして、会社の成長性によっても異なってきます。
EV/EBITDA倍率の計算で使うEBITDAはあくまで単年のものなので、翌年以降に会社の成長に伴い急増することもあります。
また、標準である10倍を大きく超えていてもМ&Aが行われるようなケースもあります。
そのような場合は、買い手企業が売り手企業の現在の収益力を成長させることができる自信がある場合や、大きなシナジー(相乗効果)を確信している場合などが考えられます。
EV/EBITDA倍率を使うメリット
企業の収益力を知る際に、設備投資の影響を除くことができる
減価償却費とは、固定資産の購入価格を毎年少しずつ経費計上していくための勘定科目です。
減価償却費は、新しく設備投資をすれば増えますし、償却が終われば減っていき、期ごとに増減します。
また、定率法という計算方法を採用している場合、設備投資から時間が経つと自然に減価償却費も減少します。
もし当該年度の減価償却費の計上額が高額で、減価償却費を差し引くことで利益が赤字でも、実際にはキャッシュがしっかり残っているケースもあります。
例えば事業の性質上、設備投資額が沢山必要であれば、減価償却費が高額になる事もあります。
このような点を踏まえると、減価償却費を足すことで、事業そのものの利益を知る参考になります。
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